介護職の悩み 第2位は「職員同士の人間関係」その解決方法は?

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介護職の悩み 第2位は「職員同士の人間関係」その解決方法は?

介護業界で働く人にとって、職場の悩みはどのようなものでしょうか。
介護職netが介護職経験者100名を対象に実施したアンケート調査では、介護の職場で最も大きなウェイトを占めた悩みとして、体力・健康の不安に次いで、26%の人が職員間の人間関係と回答しました。
アンケートに寄せられた体験談をもとに、介護の職場の人間関係の実態と、問題解決のコツについて、経験者の本音をご紹介いたします。

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スタッフ同士の人間関係

チームワークが重要な介護の職場。しかし女性の割合が多いハードワークであることなどを背景に、スタッフ同士のトラブルが起こりがちのようです。

女性の多い職場ならではの悩み

女性が多い職場なので噂話、他の職員の仕事でのミス、プライベートに関する事まで聞きたくない事も聞かされる。それを利用者さんの前でも話され、注意したいが年配の職員には言えない。 自分の事も知らないところで言われるのかと思うと怖かった。
職員同士の人間関係がややこしいです。特に女子職員の間はぎすぎすしています。

仕事の考え方の食い違い

職員一人一人の利用者の方への想いが異なったりするので衝突は常日頃から度々ありました。

仕事を押し付けるスタッフがいる

嫌なトイレ介助を押しつけられたり、夜勤明けなのに時間外で手伝うなど、なかなか断れませんでした。

解決のコツ〜スタッフ同士の人間関係編〜

態度の良くないスタッフがいるからと言って、自分まで悪しきに流れては職場の雰囲気はますます悪化します。「解決した」という方の経験談では、日頃から意識的に声を掛け合うなど、信頼関係をつくるために自ら行動することで雰囲気をよくしていったという声が多数でした。

相手を知ろうとすること

相手を人間観察して、その人の特徴やくせ、好きなものを把握。
飲み会等でいつも話せない方とも話す場ができ、仲良くなれたと思います。

日頃から意識的に声をかけ合う

訪問から帰ってきたら「今日の仕事はどうだった?」と声をかけ、愚痴があれば必ず時間を作ってしっかり話を聞くようにしました。
笑顔やうなずきを意識してしっかり相手の目をみて話をきくようにした。

上司、リーダー、スタッフ間の上下関係

介護の現場も上下関係の悩みはつきもの。現場や自分の事情を理解してほしいスタッフと、サービス改善のために情報共有とスタッフの意識向上を促したい上司、そして両者を仲介するリーダー。それぞれが悩みを抱えています。

スタッフの悩み

一番上の上司に嫌われていた。体壊しているのに、みんな同じ条件で頑張っているのだから、○○さんだけできないなんてありえないと言われたりしました。
直属の上司がなんでも細かいこと全て報告しないといけない人で大変だった。
先輩がたの言っていることが違うので、どれが正しいのか解らない。
悩み相談や共有をしたくても、勤務時間中は互いに忙しくて話す時間が全く持てない。

上司・リーダーの悩み

訪問介護のサービス提供責任者をしていました。毎月、勤務表作成やスタッフの調整に追われて余裕がない中、利用者や家族からの苦情を職員にどう伝えるか、日々悩んでいました。 スタッフにより、性格もさまざまなので、同じ伝え方をしても、「次から気を付けます」と前向きにとらえる人、思い込みで辞めたいくらい落ち込む人。場合によっては、攻撃してくる人もいて、いつも気疲れしていました。
スタッフが問題を自分で抱えてしまって、周囲が知らないということがよくありました。
上司とスタッフの間で、気を使い、胃腸炎になりました。

解決のコツ 〜上下関係【上司・リーダー】編〜

上下関係の悩みには共通して「お互いの気持ちと情報を共有すること」がカギになっています。
上司・リーダーができることとしては、プチミーティングを開いたり、個々のモチベーションを上げるために良いところを「褒める」といったコミュニケーションが解決の糸口になっているようです。

良いところはしっかりほめる

利用者からのスタッフへの評価がよければ、すぐ、スタッフに伝えるようにしました。 少しずつ、スタッフにも変化が現れ、報告、連絡、相談のホーレン草をしてくれるようになりました。質もあがり、利用者からの喜ばれるようになりました。スタッフもやる気が出て、事業所全体が明るくなりました。

スキマ時間で気軽なプチミーティングの場を

顔色をみて、いつもと違ったら個室に呼び出し、話を聞いたりしました。
何人も集まるような、あらたまった会議をする必要はなく、空いた時間で少し話をするプチミーティングを重ねました。状況共有ができるようになったのと、自然と会話も増えて、お互いの理解を深められたように思います。

解決のコツ 〜上下関係【スタッフ】編〜

仕事への取組む姿勢で信頼を得る

周囲に認めて貰えるように、かなり努力しました。仕事を押し付けられたと感じても、文句言わずこなしました。そのうち、先輩スタッフさんから「あの子は本当に頑張っているから、手が片付いたらちゃんと手伝うこと」とみんなで協力してくれました。

上司も人間。言わなければ伝わらないことも

陰で愚痴っていても状況は変わらない思い、問題や不満があったらなるべく自分なりの改善策を考えて先輩に相談して上司に伝えてもらった。上司もすべて把握できるわけじゃないので。少しずつでも環境が改善されたのでよかった。

他職種との連携の難しさ

介護の現場では、医療や看護、リハビリ、栄養など様々な専門職が意見を出し合い、利用者の介護計画を作成します。そのような場で「介護職は意見が出しにくい」風土が根強くあるようです。

介護職と看護職との意見の相違ではないでしょうか。介護の視点では利用者のその人らしい穏やかな生活の支援に重きをおいていても、何より病の治療が先決!という看護師の意見とぶつかったりします。
介護職というだけで看護・医師からは見下されていると思う

解決のコツ 〜他職種との連携編〜

介護計画は何より利用者が主体となって生活改善をはかるもの。利用者の生活に一番近い介護の視点に誇りを持って仕事をすることが大切のようです。

介護の専門性に自信を持って意見する

看護師の意見が通る事が多いのが現状ですが、看護師が把握していない介護からの視点でみた情報を幾つか提供して、根拠を明確に伝える事で介護の視点も取り入れてもらうようにしています。
利用者の生活を常に一番近くで見ているのは介護職です。本人の意思を直にくみとることのできる役割に誇りを持って、意見を主張するようにしています。

まとめ

介護の現場では、職種、役職、仕事内容、働き方の異なる様々な立場の人が協力し合いながら仕事を進めます。
今回のアンケートで集まった経験談から見えてきた解決のコツの共通点は、「お互いの立場を理解する意識」と、「自分なりに解決の糸口を見出して行動する」ということでした。一人ひとりがこれを意識して、良い人間関係とチームワークを育んでいきたいですね。

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