介護職員初任者研修は介護の基礎知識・スキルがあることを証明できる入門資格です。厚生労働省が認定する公的資格であり、指定のカリキュラムを修了し試験に合格することで資格取得となります。ここでは、資格概要や取得メリット、カリキュラム、さらには資格取得で活躍できる場と就職先の選び方についても紹介します。
介護職員初任者研修とは
介護職員初任者研修とは介護の入門資格です
介護職員初任者研修とは『介護の基礎知識・スキルがあることを証明できる入門資格』であり、厚生労働省認定の公的資格です。民間団体や公益法人が運営するカリキュラムを修了し試験に合格することで資格取得となります。介護資格には数ヶ月で取得できるものから、何年もかけて取得を目指す国家資格まで様々あります。そんな中、介護職員初任者研修資格は最短1か月で取得できるので、これから介護職を目指す方にとっては取り組みやすい資格といえるでしょう。
介護職員初任者研修とホームヘルパー2級の違い
介護職員初任者研修資格は、2013年4月の制度変更で『ホームヘルパー2級』から名称変更された資格です。どちらも受講必須の時間数は130時間と同じですが、以下の違いがあります。
・施設実習(30時間)がなくなった分、スクーリング時間が42時間から90時間に増えた。
・修了試験での合格が必須となった。
スクールや介護事業者などの間では未だに『ヘルパー2級』の名称で呼ばれることもありますが、カリキュラム内容や根幹の部分は同じと考えてよいでしょう。
介護職員初任者研修資格を取得するメリット
介護職員に必要な知識やスキルを身につけられる
介護の仕事の中には掃除や洗濯などのサポートをする「生活援助」と、トイレや入浴などをサポートする「身体介護」があります。
未経験・未資格の方でも掃除や洗濯などのサポートをする「生活援助」業務を行うことはできますが、トイレや入浴などをサポートする「身体介護」業務は補助(援助)しかできません。介護職員初任者研修を受講し試験に合格すれば、生活援助と身体介護を含む介護職員に必要な知識やスキルを身につけることができます。介護業界で活躍していきたい方は、取得すべき資格といえるでしょう。
採用選考時に有利!給与アップの可能性もあり。
未資格者でも介護職員の求人募集はありますが、正社員募集では初任者研修の資格所持が必要条件に含まれていることがほとんどです。資格取得することで求人エントリー先も広がりますね。当然、採用選考時には有資格者の方が有利になるでしょう。介護職員としてお仕事をしたい方は、取得しておきたい資格ですね。
また、正社員の場合、初任者研修の資格有り無しで5,000円程の資格手当が付くケースもあります。
介護職員初任者研修資格を取得するには、スクールで指定のカリキュラムを修了する必要があります。 受講費用や開講日程などが異なりますので、受講スクールを選ぶ際は資料請求して比較検討してみてくださいね。
介護業界でスムーズなキャリアアップを目指せる
将来的に介護業界でキャリアアップしていきたい、国家資格である介護福祉士の資格取得を目指したいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。初任者研修資格を持っていれば、介護福祉士の資格取得を目指すうえで必要な『実務者研修の受講時間一部免除』を受けることができます。
スムーズなキャリアアップを目指したい方は、まずは初任者研修の資格取得から始めてみてはいかがでしょうか。
介護職員初任者研修の受講費用、受講期間、カリキュラム
介護職員初任者研修の受講費用は?
介護職員初任者研修の受講料は、5万円〜12万円とスクールによって異なります。その理由は、スクールの立地や期間限定の割引キャンペーンなどによるものです。また、講座修了後に関連会社への就職すると受講料が全額キャッシュバックされたり、一定条件を満たしたうえで介護職員初任者研修講座を受講修了すれば受講料の20%相当がハローワークから支給される「一般教育訓練給付金」の対象講座もあります。
介護職員初任者研修の受講期間は?
介護職員初任者研修の受講時間数は130時間と決まっています。土日に通学するコースを選択した場合には、カリキュラム修了までに3〜4ヶ月かかります。できる限り早く受講修了したい方には、最短1〜1.5ヶ月で修了可能な「通信+スクーリング」の講座がおすすめです。 介護職員初任者研修では受講時間数(130時間)のうち、通信講座で受講できるのは40.5時間と上限が決められていて、少なくとも89.5時間以上はスクーリングによる授業や実習を受けなければなりません。通信講座だけで受講修了出来ませんので、注意しましょう。また、最短で資格取得を目指せる「通信+スクーリング」の講座は人気も高く、定員オーバーになることも多いようです。 受講を決めている方は、なるべく早めに申し込んでおくと安心ですね。
介護職員初任者研修のカリキュラム内容は?
介護職員初任者研修のカリキュラム内容は、基本的な介護職務の理解や介護の基礎知識から始まり、コミュニケーションスキルやからだのしくみなどが含まれています。以下で項目と時間数についてまとめてみました。
※130時間の全カリキュラム修了後に、1時間程度の修了試験が実施されます。
介護職員初任者研修の筆記試験について
受験資格はあるの?
初任者研修の筆記試験で、特に受験資格はありません。各スクールの「介護職員初任者研修講座」の受講を修了することが受験資格になります。
修了試験の内容・難易度は?
修了試験はカリキュラムで学んだことを振り返る内容になっています。試験問題は各スクールが用意するため、受講スクールによって多少出題内容で異なる場合があります。出題形式は選択型を採用しているスクールが多いようです。
合格点は100点満点中70点以上と決められていますが、授業内容をきちんと理解しているか確認するための試験です。万が一合格点に満たなかった場合でも、ほとんどのスクールでは追試を受けることができますし、追試で合格すれば修了となります。決して、難易度は高くないと言えるでしょう。
資格取得で活躍できる場と就職先の選び方
活躍できる場所は?
介護職員初任者研修の資格取得で活躍できる場は、老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの『入所型施設』、デイサービスやデイケアなどの『通所型施設』、居宅介護支援事業所・訪問介護事業所などの『訪問型施設』があげられます。資格取得により介護知識・スキルがあることを証明できるので、当然ながら無資格者と比べてもエントリーできる求人先は増えますし、活躍の場も広がりますよ。
勤務時間や仕事内容も考慮して、就職先を選びましょう!
介護の職場は、老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、デイケア、グループホーム、訪問介護事業所など多岐にわたり、それぞれで勤務時間や仕事内容などが異なることがあります。給与などの条件面だけではなく、職場の雰囲気や勤続年数、自宅からのアクセスなど、総合的に判断することも大切です。身近に介護現場で働いているお知り合いなどいらっしゃる場合は、直接話しを聞くことも職場を選ぶ上で、参考になるでしょう。
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