育児がひと段落して働く場所を探す時、育児休業から職場復帰をする時などは、家庭のことを考えた上で仕事内容を考えなくてはいけません。
家庭内で話し合うこと、職場と話し合うことなど、どんなポイントを押さえておくと良いかご紹介したいと思います。
家庭での話し合いのポイント
仕事も子育ても家事も全部1人がやらなくてはいけないという状況は、とても心身に負担がかかります。 子供が小さいうちはどうしても、思い描いた通りには働けない場合が多いため、夫婦や頼れる身内と家事や育児をどう分担するか話し合っておくと良いでしょう。
雇用形態について
正社員で働いていても、保育園の呼び出しや子供の体調不良などで早退や欠勤が続き、退職やパートへの変更を希望する人も少なくありません。 新しい職場を探す時、職場復帰をする時には正社員として働けるのか、時間の融通が利くパートとして働くのかを考えておきましょう。
シフトや時間帯について
デイサービスや通所リハビリなどの一部の通所施設を除いて、介護職員が働く職場は24時間365日稼働している職場が多いと思います。 また、早番や遅番、夜勤などの交代制勤務になっている職場も多いため、自分がどの時間帯で働けるかを家族と相談しておきましょう。
保育園や学校の対応について
子供を保育園や小学校に預けられない日曜や祝日の対応、学校行事での休み希望、保育園の送迎や体調不良などの呼び出しが来た時の対応など、誰が対応するかを家庭内でしっかりと話し合っておくと良いでしょう。
職場での話し合いのポイント
介護職として働く上で、自分がどこまでの事がやれるのか、会社としてどんな配慮をして貰う事が可能か、トラブル防止のためにも事前によく相談しておきましょう。
子供の体調不良時の対応について
子供の体調不良や保育園や学校からの呼び出しがあった時など、すぐに駆け付けられるよう配慮して貰えるか、自宅療養や入院が必要となった時には勤務や休日の調整をして貰えるか、職場に確認しておきましょう。
時間外勤務の有無について
業務が多忙、慢性的な人手不足などの理由により、時間外勤務が多くなりがちな職場もあります。 また、勤務時間外に会議や研修などを開催している事業所も多いため、時間外業務の有無や参加の可否についても相談しておきましょう。
働き方や働く時間について
もともと正社員であっても、職場復帰時に今までと同様の働き方はなかなかできません。
場合によっては、シフトや時間を考慮して貰えるパートになったり、施設の介護職員から登録ヘルパーになったりと、働き方自体を変更した方が良い場合もあります。
また、勤務年数や勤務時間によっては短時間勤務制度を利用できる場合があります。
これは、満3歳未満の子供を育てる男女の従業員に対して、勤務時間をフルタイムより短い1日6時間に短縮する事が出来る制度です。
自分が対象となるかどうかも、職場に確認を取っておくと良いでしょう。
最後に…無理なく継続できる事が大切
子育て中は、予期せぬトラブルが起こりがちです。
私自身、職場復帰の直後は子供が体調を崩したり入退院を繰り返したりで、月に数日しか出勤出来なかった時もありました。
職場や周りの職員が配慮してくれても、同じ事が何度も続くと申し訳ない気持ちでいっぱいになり、退職しようかと悩んだ事もあります。しかし働くことが私にとっても子どもにとっても良い影響を与えると感じますので、仕事と家庭で上手くバランスをとりながら今後も続けていきたいと思います。
頑張ってやらなくては!という意気込みは良いのですが、無理が続くと最終的に仕事も家庭も両立する事が出来なくなります。
気持ちに少し余裕が持てるくらいの状態を、保てるようにすると良いですね。
霜鳥香織(デイサービス 生活相談員)身内が要介護状態になった事をきっかけに福祉の道を志し、福祉系大学へ進学。卒業後、療養型病棟、デイサービス、グループホーム、有料老人ホームにて、介護士、生活相談員、管理者として従事する。自立支援、利用者主体を念頭においたサービス提供を心がけている。介護職員初任者研修スクールの講師も担当する。2児の母。
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