居宅ケアマネの仕事内容 施設ケアマネとの違いは自己裁量度

介護の最新情報や気になる話題をお届けします

介護職netコラム

2015/11/17
居宅ケアマネの仕事内容 施設ケアマネとの違いは自己裁量度

同じ職種でありながら、仕事内容の違いを比較されるのことの多い施設ケアマネジャーと居宅ケアマネジャー。
仕事の内容や進め方、スケジュール管理にいたる具体的な違いを、現役居宅ケアマネージャーの南大路さんに伺いました。

南大路さんの前回記事「ケアマネージャーの知識の数が、人の人生を左右する

メイン画像

担当件数が倍以上違う

一番わかりやすい違いは、担当できる件数ですよね。居宅ケアマネジャー(以下、居宅ケアマネ)は多くて38件程度ですが、施設ケアマネジャー(以下、施設ケアマネ)は100件(介護保険施設100人の利用者に対し最低1人の配置義務付け)なので、倍以上です。

施設の場合、ほとんどのサービスが施設内で完結するので、ある程度の雛形に沿ってプラン策定することもあるようですが、居宅ケアマネは一人ひとりのご自宅に訪問し、状況に合わせて多様なプランの策定とサービス提供事業者との調整が発生しますので、1件あたりにかける知識と手間と時間の量は膨大です。

“ケアプランの作成” 以外の仕事内容が違う

勤務場所や仕事の流れも異なります。施設ケアマネは決まった施設に勤務して、その施設利用者のケアプランを策定します。出勤したらまずは前夜の体調確認や申し送りを受けて、1日のプランニングを行います。現場業務や相談員と兼務の場合はそのお仕事もありますが、ある程度、施設全体の流れの枠組みの中で動いていく事になります。

居宅のケアマネの出勤先は事務所(居宅介護支援事業所)で、そこに利用者さんはいないわけです。 毎月10日までは請求業務の繁忙期で、サービス提供をお願いしている事業所から集まるモニタリング(利用状況報告)を集計して、利用料を決定し給付管理を行います。
利用者のお金のマネジメントという意味では、一番大事な仕事ですね。

それがない時期は、前もって訪問日をお約束をしていた利用者の自宅へ訪問し、モニタリングをとります。 午前中に2件、午後から3件という形で訪問をしたり、空いた時間で入院されている方や施設に入所された方にも、ご家族の了解を戴いて面会に行ったりします。
また、空いた時間でサービス事業者の責任者の方とカンファレンスを行うのも、仕事を円滑に回していく上で重要なポイントです。プランの意図や利用者の状況をしっかりとすり合わせることで、サービスの質も向上しますからね。

居宅ケアマネのスケジュール管理は自己裁量

このように、居宅ケアマネはケアプランの作成以外にも様々な業務があるので、各分野の専門的な知識が求められますし、様々な職種の方々とのコミュニケーションも必要です。そして、そのすべてのスケジュールを自己裁量で管理する必要があります。
これがなかなか難しいのですが、自宅訪問は工夫のしどころで、相手に言われるまま訪問しているとあっちやこっちへ飛び回ることになりますから、なるべく地理的な条件も踏まえて効率よく行けるように組んでいます。

私は前職が出張の多い仕事だったので、その経験を活かすことができましたが、慣れていないとなかなか大変だと思います。でも、自分の裁量次第で仕事の質もスピードも高めていけるので、社会人としての成長度も大きい仕事だと思います。

プロフィール画像 プロフィール

南大路 直子 一般企業での総合職経験を経て、介護業界に転職。現在は一般社団法人team shienの代表理事として、介護サービス、居宅介護支援、障害福祉サービス事業を手がける。

介護職netコラムについて介護職netコラムでは、介護職netに掲載している求人情報からの情報と、編集部が集めた情報を元に記事を作成しています。

職種から求人情報を探す

介護職で輝きたいあなたに!

無料転職支援サービス

  • 未経験者OK
  • 年齢制限なし
  • 豊富な施設形態
お仕事サポートに登録する(無料)