ケアマネジャーの知識の数が、人の人生を左右する

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ケアマネジャーの知識の数が、人の人生を左右する
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ケアマネジャーにはどのような道のりでなれるのか、また、実際にはどんなことが大変で、どんな努力が必要な仕事なのか。30代で一般企業から転職し、ケアマネージャーの仕事に取り組む南大路さんにお話を伺いました。

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30代で介護職に。最初から希望職には就けなかった

― 南大路さんはなぜ介護福祉の仕事に就いたのですか?

私が福祉の道に入ったのは33歳の時で、13年間勤めた大手外資化粧品メーカーの営業職からの転職でした。次の人生何をしようかと考えた時に、大学時代に社会福祉を専攻していたので、せっかく学んだのなら国家資格を取って役立てたいと思ったのが最初のきっかけです。 大学で不足単位を取得し、離職から3年程で社会福祉士と精神保健福祉士、その間にヘルパー1級を取りました。

― どのような経緯でケアマネジャーになったのですか?

目標は当初から、福祉事務所のケースワーカーや病院のソーシャルワーカーだったんです。でも、当時は1つの求人に200人の応募が殺到するほどの狭き門で、未経験の私はすぐには採用されなかったんですね。だったら医療ソーシャルワーカーに少しでも近付こうと、学校や職場の人脈を辿りながら様々な職種、職場を経験していきました。

最初はデイサービスでの現場と生活相談員の兼務から。その後は専任で生活相談員の仕事ができる職場を求めて、特養や生活保護の施設に転職しました。そうこうしている時に都立病院のMSWの仕事をご紹介いただいて、ようやく医療相談員になれました。3年前からは、現職で居宅介護の管理者業務とケアプランを担当しています。

知識と経験の引き出しの数が人の人生を左右する

― 実際のケアマネジャーの仕事で大変なことは何ですか?

ケアマネジャーというと、介護業界の中でも体力面が楽で、給料も良いといったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は“腰は痛くならなくても悩みの多い仕事”だと思います。自分の提案するプラン一つで、人の人生を大きく左右する大きな責任を背負っていますからね。

利用者さんの状態やご意思は多様で複雑ですから、ケアマネジャー自身の経験や知識の引き出しの数が豊かであるほど、個々人に対してより最適な提案ができます。 ただ、ケアマネジャーの中で最も絶対数が多いのが登録ヘルパーからケアマネジャーになる方々で、知識の範囲が在宅やデイサービスの位置づけに限られている、という方も大勢いらっしゃるんです。ところが、実際はその引出しの中だけでは済まないことも多々あるので、苦労される方も多いんですよ。

― 実際に求められるのはどのような経験や知識でしょうか。

法律に関する幅広い知識ですね。長く生きていると、介護だけじゃなく、医療や障害補償、生活保護など様々なサービスを利用します。特別養護老人ホームに入居するのであれば老人福祉法や介護保険法が関わってきますが、医療を受けると医療保険法、生活保護の施設なら生活保護法と、一つひとつのサービスに色んな法律が関わってきます。幅広い知識があれば、「介護保険法の枠ではできないけど、障害者総合支援法のサービスの枠でできるんじゃないか」とか、別の引き出しを開けることができるんです。
私自身はいろいろな職種や施設を経験して学んだことが、ケアマネジャーになってから大きなウェイトを占めていると思います。

足りない知識は人脈ネットワークがあればカバーできる

― 資格を取ればすべてをカバーできるわけじゃないんですね。

ケアマネジャーを、ただプランを作成して紙を出して印鑑を貰うだけの楽な仕事だと思うなら、それで十分だと思います。でも、面白味はないと思います。何より、それで人の人生が大きく変わるのだから、プランの質を高めるために、ケアマネジャー自身の努力は続けるべきだと思います。

もちろん、介護技術やそれに関連する知識、対人援助理論などの基礎はケアマネジャーになった時点で身に付いているべきことです。今度はそれをもっと深めて、自分で研究していく姿勢が必要だと思うんです。

― 南大路さんご自身が現在努力されていることはありますか?

「福祉の人とばかり関わらない」ということです。私たちが介護を提供するのは非日常的な場所。そこに毎日身を置いていると、利用者の生活に沿ったものの見方ができなくなってしまいがちなんです。 まったく異業種の人とのつきあいを多くして、自分の視野を広げ、そこから学んだことを私たちの仕事にフィードバックして私たちの専門性を高めることを心がけているんです。

― 視野を広げて人脈を広げていくことが仕事の充実にもつながっていくのですね。

もし自分自身に足りない知識があっても、それを知っている人脈を持っていれば、その人脈っていう引き出しを開けることができるようになります。 例えば、私は福祉用具に専門性を持っているわけじゃないので、スペシャリストに利用者の意向を的確にお伝えし、最適なものをご提案いただくようにしています。ただし、提案されっぱなしではなく、その提案内容についても「良くて適正な価格で」その交渉術も必要かと思います。

ケアマネジャーを目指す方へのメッセージ

― 今後の目標は何ですか?

私が代表を務める事業所では障害福祉サービスが半分以上のウェイトを占めているのですが、利用者が高齢になって介護保険を使うときに、障害福祉サービスから介護保険に切り替わる際に窮屈な思いになることが多々あるんです。二つをうまく融合させて、より良い人生を送っていただけるようなケアプランの策定ができるようになれればいいのかなと思います。

― ケアマネを目指す方に向けてメッセージをお願いします。

ケアマネジャーは人の人生を大きく変化させる仕事でもあるし、喜び多い人生を歩んでいただける内容をプランニングする仕事でもあるので、やりがいある良い仕事です。ぜひ福祉の勉強ばかりしないで、一般の遊びもそうですし、一般企業のお友達をたくさん持って、ケアマネジャーを目指していただければと思います。

ありがとうございました。

プロフィール画像 プロフィール

南大路 直子 一般企業での総合職経験を経て、介護業界に転職。現在は一般社団法人team shienの代表理事として、介護サービス、居宅介護支援、障害福祉サービス事業を手がける。

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